日本ではかつて、背面にサブディスプレイを備えたフィーチャーフォンが主流であり、開発末期にはメイン画面と変わらないほど大きな背面ディスプレイを持つ機種なども登場しましたが、ことスマートフォンの世界では背面ディスプレイを備えた機種は非常に珍しいのではないでしょうか。
ロシアの通信メーカー「Yota」が作った「YotaPhone」は、そんな背面ディスプレイを備えたスマートフォンです。前面は通常の液晶ディスプレイですが、裏面に配置されているのはモノクロ電子ペーパー技術「E-Ink」による画面。
背面ディスプレイにE-Inkを採用した理由としては、一度表示させた内容は電力消費無しで永続的に表示し続けられる事や、日中の屋外での視認性の高さなどが挙げられます。E-Inkの書き換えは前面の液晶ディスプレイの表示内容に依存し、液晶ディスプレイをなぞるとそこに表示されているものが背面のE-Inkに転写されるという仕組み。
具体的な利用用途としては、チケットや地図などの情報を表示させたり、天気予報やカレンダーの表示、その他ニュースのRSS情報の表示など。そこまで難しく考えずとも、単に見栄えの良い壁紙を気軽に着せ替えて楽しめるというだけでも面白そうな端末です。
マシンスペック的には現在のミドルクラススマートフォン以上の使い易いスペックとなるようで、LTE通信などにも対応。その他の詳しいスペックは以下の通りです。
搭載OS | Android 4.2 Jelly Bean |
CPU | 1.5GHz デュアルコア クアルコム社製 Snapdragon S4 MSM8960 |
RAM | 2GB |
内蔵ストレージ | 32GB / 64GB |
前面ディスプレイ | 4.3インチ JDI 液晶ディスプレイ |
背面ディスプレイ | 4.3インチ E-Ink EPD ゴリラガラス採用 |
解像度 | 1280×720ドット |
対応ネットワーク | LTE(bands 3,7,20 MIMO) / 3G / 2G |
Wi-Fi | 対応 |
Bluetooth | 対応 |
NFC | 対応 |
センサー | GPS、加速度センサー、デジタルコンパス 近接センサー、照度センサー |
バッテリー | リチウムイオン 2100mAh |
本体サイズ | 131(H) ×67(W)×9.9(T)mm |
重量 | 140g |
両面ディスプレイを搭載する割には10mm以下という薄さや140gという軽さに仕上げてきているのは大したもの。厚さに関してはまだ試作段階であり、最終プロダクトでは更に薄くしたいとの考えも明らかにされています。
発売は今年7月から9月を予定しているとのこと。価格はまだ未定。2月にスペイン・バルセロナで開催されるモバイル展示会「Mobile World Congress 2013」にも出展予定だそうです。
[ TechCrunch Japan ]
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