ブルームバーグによると、富士フイルムは現在、同社がこれまで培った写真技術のスピンオフとして、新たなタッチスクリーンを開発中であるとのことです。
スマートフォンやタブレット端末に採用されている静電式タッチスクリーンは、インジウムスズ酸化物(ITO)と呼ばれる材料を使用しています。このITO、高い導電性を持ちながら光透過率90%以上という高い透明度を有している特徴がありますが、成分のひとつであるインジウムがレアメタルと呼ばれる希少な物質であるため、コストが高くつく・資源枯渇が懸念されるという問題を抱えています。
(注釈:http://www.geomatec.co.jp/ir/individual/howbusiness.html より引用)
現在、このITOに代わる新たな材料の探索研究が現在世界中で進められていますが、富士フィルムでは、ITOの代わりに「ハロゲン化銀」と呼ばれる写真のフィルムに使用される材料を用いたタッチスクリーンの開発を進めているとのことです。
昨年、マイクロソフト社が「Windows 8」を発売したのをきっかけに、タッチ操作を採用したPCが注目されてきていますが、大型のタッチパネルを搭載したデバイスではITOを大量に使用するため、製造コストが高くなる難点がありました。
今後、低コストのタッチスクリーンが普及してくることで大画面タッチデバイスの価格が下がれば、アップルやサムスンなどモバイルデバイスを得意とするメーカーが覇権を握っている現在の市場勢力図も、変わってくるような事があるかもしれません。
[Bloomeberg via THE VERGE]
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