Windows 8に初めて適用される予定の大幅アップデート「Windows Blue」の初期開発バージョン “Build 9364” がオンライン上に流出しました。この記事では、流出した情報から明らかになったWindows Blueで加えられる様々な新機能や改善点について紹介していきます。
デスクトップ背景色の細かな設定と、柔軟なタイルサイズの設定
これまでは、スタートスクリーンの背景色は決められた25色からしか選ぶことしか出来ませんでしたが、Windows Blueではスライダーを使ってより細かに背景色を選ぶことができます。また、タイルのサイズも柔軟な設定が可能になり、これまでは横長か正方形の2パターンしか選ぶことができませんでしたが、Windows Blueではこれまでよりさらに大きなタイルと、さらに小さなタイルを加えた4パターンを設定することが出来ます。
改善されたモダンUIアプリケーションの画面分割
Windows Blueでは1つのデスクトップを半分に分割して、モダンUIのアプリケーションを同時に2つ表示することが可能となります。さらに、画面を4分割して4つのアプリケーションを表示させることができます。マルチモニターを使用している場合、それぞれの画面で異なったモダンUIのアプリケーションを動作させる事もできます。
この仕様がx86版とARM版の両方に適用されるか否かは不明ですが、モダンUIの設計思想が早くも崩れた形となるだけに、賛否を呼ぶかもしれません。
アラームやサウンドレコーダー、電卓の改良
スタートスクリーンにおける設定項目の大幅強化
スタートスクリーンに多くの設定項目が追加されました。これまでのWindows 8では、詳細な設定を変更する際にデスクトップモードに切り替えてコントロールパネルを開く必要がありましたが、Windows Blueではスタートスクリーンから多くのPCの設定を変更できます。タッチパネルではタップしにくいデスクトップモードの細かな設定もしやすくなります。
SkyDriveとOSの統合
マイクロソフトが提供するオンラインストレージサービス「SkyDrive」がOSに統合され、カメラの写真などを自動でSkyDriveへアップロードできるようになりました。
チャームの改良
モダンUIの画面右側に出現する「チャーム」に、デバイスの項目に「Play」の選択肢が加わりました。また、チャームに画像などをアプリケーション間で共有する機能のオプションも追加されました。
IE11を搭載
Windows Blueのブラウザには未発表の「IE11」が搭載されます。IE11にはタブの共有機能が追加されており、この機能の詳細は未確認ですが、おそらく米グーグルのブラウザ「Chrome」などにも搭載されているスマートフォンやタブレットとデスクトップのブラウザ間のタブを共有する機能だと推測されています。
新しいジェスチャー操作の追加
スタートスクリーン上で上にスワイプするとすべてのアプリケーションのリストが表示され、デスクトップモードで下から上や、上から下にスワイプすると、スナップやプロジェクターのセッティングなどにアクセスできるデスクトップバーが表示されます。
実際に開発バージョンのWindows Blueを操作している動画はこちら。
今回明らかになった変更点のほとんどが、Windows 8から新たに導入されたモダンUIの改良に焦点が当てられていることがわかります。Windows 8はタッチ操作に対応するために新規に開発したモダンUIを導入しましたが、その完成度は低いと称されることが多々あり、消費者の評価もあまり高くはありませんでした。
UIの設計思想を揺るがすほどの大規模なテコ入れを行う背景には、Windows開発チームを率いたシノフスキー氏が事実上解任されたことも少なからずとも影響しているものとみられており、Windws Blueアップデートを適用することで、不調とも言われるWindows 8の巻き返しを図ることは可能なのでしょうか。
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