FOSS PATENTSは5日、ドイツの連邦特許裁判所が、米アップルが所有するスライド操作により端末のロック状態を解除する「スライド・トゥー・アンロック(Slide to Unlock)」技術に関する特許を無効とする判断を下したと伝えています。
欧州ではEP1964022号として知られるこの特許は、アップルが2011年に取得したものですが、スウェーデンのNeonode社から2005年に発売された「N1m」端末には既にスライド操作によるアンロック機能が搭載されていたことから、公開当初から技術の新規性を巡って議論が続いていました。
このことに関してアップルは、「たしかにN1mでは画面下部を左から右にスライドする操作が採用されているが、iOSのスライダー表示のような”ユーザーの曖昧な操作を補完する”ためのアイデアは盛り込まれておらず、十分な新規性を有している」として反論しています。しかし、既にオランダとイギリスでは新規性がなく無効であるとする判決が出されており、今回のドイツの件でもN1mの技術が判断の焦点になったとのことです。
Neonode社のN1m。スライド操作により画面のロック解錠が可能。
今回の判決を受けてアップルは控訴するものと見られますが、先行する2ヶ国での無効判断もあることから、同社にとっては厳しい闘いになることが予想されます。
[FOSS PATENTS via 財経新聞]
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