ニールセンは20日、スマートフォンの「視聴率」を計測するサービス「Mobile NetView」の提供を開始しました。そのプレスリリースの中で、スマートフォン(iOS、Android)におけるアプリ及びWeb利用に関する調査結果が公開されていたので紹介します。
調査によると、訪問者数・訪問時間の双方において、アプリがWebサイトを上回っていることがわかりました。特に利用時間については、アプリはWebサイトの約2倍となっていることから、利用者にとってスマートフォンを使う最大の目的はアプリであることがわかります。
2013年3月 | 利用・訪問者数 | 一人当たり訪問時間 |
全体 | 2748.3万人 | 40時間02分06秒 |
アプリ | 2744.9万人 | 31時間27分25秒 |
Webサイト | 2675.8万人 | 13時間09分04秒 |
表1.スマートフォンからの月間インターネット利用状況
Source: Nielsen Mobile NetView 2013年3月
アプリ利用者とWebサイト訪問者の両方を合計したサービス別の利用者数ランキングでは、1位が「Google」(2,683万人)、2位が「Yahoo!」(2,444万人)、3位が「Facebook」(1,980万人)でした。
順位 | サービス名 | 利用・訪問者数 | 一人当たり訪問時間 |
1 | 2682.9万人 | 2時間14分51秒 | |
2 | Yahoo! | 2444.4万人 | 2時間57分56秒 |
3 | 1979.8万人 | 3時間11分26秒 | |
4 | 楽天 | 1899.1万人 | 0時間38分46秒 |
5 | YouTube | 1737.0万人 | 1時間03分03秒 |
表2.スマートフォンによるサービスランキング
Source: Nielsen Mobile NetView 2013年3月
*利用・訪問者数はアプリとウェブサイト利用・訪問者の非重複の合計
また、アプリとWebサイトを別にみた場合の利用者数ランキングを見てみると、アプリ部門では1位が「LINE」、続いて「Google Play」、3位には「Google Maps」が入りました。また、1位のLINEをOS別でみると、Androidからの利用者が966万人、iOSからの利用者が747万人でした(後述しますが、iOS・Android共に2000名のモニターがいるため、この数字は各プラットフォームのシェアを現してはいません)。
WebサイトのランキングではGoogleやYahoo!といった検索サイトの次に、楽天が3位にランクイン。Wikipediaも10位以内にランクインしています。
アプリ | 利用者数 |
LINE | 1713.0万人 |
Google Play | 1618.8万人 |
Google Maps | 1422.9万人 |
1410.8万人 | |
Google Search | 1286.4万人 |
Webサイト | 訪問者数 |
2304.3万人 | |
Yahoo! | 2254.4万人 |
楽天 | 1831.4万人 |
1709.0万人 | |
Ameba | 1614.8万人 |
表3.スマートフォンによるアプリとウェブサイトの利用状況ランキング
Source: Nielsen Mobile NetView 2013年3月
※ウェブサイトはブランドレベルで集計
今回の調査より、スマートフォンを利用する際にはWeb(またはWebアプリ)よりもネイティブアプリの方が好まれるという傾向が見てとれます。これは先日のコラムに挙げられているように、アプリのほうが「リッチなコンテンツ」を簡単に提供できることも理由の一つと考えられます。
また、スマートフォンの主な使い道はやはりコミュニケーションで、その中ではLINEが一歩抜け出していることも明らかになりました。電話やメールにとって代わることはないと思われますが、少なくとも日本国内では会話ツールとして一定の地位を確立しているようです。
Mobile NetViewの調査方法
Mobile NetViewは日本全国の4000名(iOS、Android各2000名)の調査協力モニターから取得するアクセスログ情報を元に作成されます。実際のユーザーのアクセス記録に基づくデータにより、アプリやWebサイトの利用時間や利用頻度などの正確な利用動向データの提供が可能である上、利用者属性情報別の状況を把握できるとしています。
Credit:ニールセン
[Nielsen]
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