DigiTimesは17日(現地時間)、冷却部品メーカー関係者の話として、米アップルやサムスン、HTCが自社製スマートフォンへの極薄ヒートパイプの搭載に興味を示しており、これらのメーカーから早ければ第4四半期(10月〜12月)にはヒートパイプ搭載スマートフォンがリリースされるだろうと伝えています。
これまでスマートフォンの内部部品の冷却にはグラファイトと金属膜が用いられてきましたが、近年の発熱量の多いパーツを冷却するには従来の方法ではもはや不十分であり、将来スマートフォンが日常的に4G通信を利用するようになれば、さらに事態は悪化するだろうとしています。
ヒートパイプによる内部部品の冷却は、上記の熱問題を解決することができるかもしれません。
Credit:NEC
ヒートパイプを世界で初めて採用したスマートフォンといえば、NECの「Medias X N-06E」があります。Medias X N-06Eに搭載されたヒートパイプの直径は0.6mmで、ウルトラブック(薄型ノートPC)に搭載された1mm〜1.2mmのヒートパイプよりもさらに薄型になっています。しかし、0.6mmのヒートパイプの歩留まり率は現在30%程度に留まっており、メーカーはさらなる生産過程の改善に取り組んでいるとのこと。
今回のニュースはアップルなどのメーカーがヒートパイプによる冷却に “興味を示している” 程度の言及にとどまっているので、将来のiPhoneにヒートパイプが導入されるのかは全く不明です。しかし、日本のスマートフォンに世界初の技術が搭載されたことは、日本メーカーの端末に対する小型化や冷却技術に対する強いこだわりの現れなのかもしれません。熱問題はプロセッサにとって致命的な問題となるために、早期に新たな技術が導入されることが望まれます。
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