EXTREME TECHは14日(現地時間)、フランスのSunPartnerグループがスマートフォンやタブレットのディスプレイをソーラーパネルとして活用できる技術を開発し、現在テスト中であると伝えています。
ソーラーパネルを背面に搭載した携帯端末には、サムスンの「Crest Solar」(下画像)、ノキアの「Blue Earth」やLGの「Pop」がありますが、充電の際にディスプレイを下側に向けておかなければならないため、重要な通知に気がつかない場合や、操作しながら電力を供給することができないなどの問題点がありました。さらにソーラーパネルを搭載することで、端末本体がかさばる仕様となってしまいます。
SunPartnerグループはこれらのケースを想定し、薄く、透明度の高いソーラーパネルを開発しています。イメージとしてはパネルというよりは、フィルムに近いかもしれません。
Credit:SunPartner
厚さはたった0.5mmで、透明度も85%と高く、上図のようにディスプレイ内に実装することができます。このソーラーフィルムでは1cm²あたり2.5mwの電力を供給することができ、「仕事中や庭でビールを飲んでいるときに端末を人工光や太陽光にさらしておけば、10分間の通話もしくは20分間音楽を聞く分の電力を供給できる」としています。
目標としては、2013年中盤までに面積当たりの供給電力を倍にし、透明度については95%、薄さについては0.3mmを目指すとのことです。
Credit:EXTREME TECH
この技術の問題点としては、ディスプレイの視野角が大きくなってしまうことが挙げられます。デモに利用されたiPhone 3Gでは視野角が50度から180度に広がりました。一見するとこれは利点のように感じてしまいますが、隣の人から画面を覗かれてしまうといったプライバシーの問題があります。
携帯端末とバッテリー持続時間の関係性をめぐっては、バッテリーの技術革新が研究段階を抜け出せないため、バッテリーの持ちを良くする様々な取り組みが行われています。公式サイトで述べられているように、ワイヤレス充電などの技術はあくまで充電の煩雑さを解消する技術ですが、これはスマートフォンのバッテリーを補うことができる技術です。この技術は実用性・コストともにとても優れているため、現時点では良いものであるように感じます。
コメント
コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます