ローランドは今月19日より、同社の代表的ギターアンプのひとつである「CUBE」シリーズを含む新機種7製品を発売すると発表しました。価格はオープン価格。
持ち運びにも適した本格アンプ「MICRO CUBE GX」
電池駆動のアンプとしては非常に人気が高いMicro-CUBEに新モデルが登場しました。色はブラック、ホワイト、レッドの三色。
前モデル「Micro-CUBE」の外観がRolandロゴであったのに対し、MICRO CUBE GXは新たなロゴに変更されています。CUBEシリーズには有名なアンプのモデリングが搭載されていますが、MICRO CUBE GXにはこれまでの6種類(ACOUSTIC SIM、JC CLEAN、BLACK PANEL、BRIT COMBO、CLASSIC STACK、R-FIER STACK)に加えて、上位モデルに搭載されていた強い歪みと音のキレを両立させた「EXTREME」を新たに追加しています。また、エフェクトにも新たに重低音サウンドを生み出す「HEAVY OCTAVE」を搭載し、従来モデルと比べハードロックサウンドに力を入れてきている印象を受けます。
加えて出力が3Wにアップし、簡単なサウンドメモリー機能も搭載しているとのことです。
家弾きなどに最適な「CUBE GX」シリーズ
自宅からライブまで使えるCUBE GXシリーズも出力が20W、40W、80Wというラインナップで刷新されました。CUBE Xシリーズの後継という扱いであり、ハイエンドモデルとされていたCUBE XLシリーズに近いスペックとなっています。
MICRO CUBE GXと違いリバーブ(反響するような空間系の効果)と、ディレイ(遅れて音が聞こえる空間系の効果)が分離されています。ライブやレコーディングなどの現場では両方ともエフェクターでほんの少しかけるということが多く、非常に実用的です。その中でも、リバーブに関しては温かみのある「スプリング」と高音域の伸びに特化した「プレート」を切り替えることができるとのことです。
エレアコ専用のおしゃれサウンド「AC-40」
アコースティックギター用のアンプ「AC」シリーズからも新モデルが登場しました。
アコースティックギターに何故アンプ?と思われる方も多いかもしれません。しかし近年の音楽シーンではバンドサウンドなどでもアコースティックギターが使用されることがあり、アンプで増幅することにより音を埋もれさせないようにすることが少なくありません。そこで、そんな音楽シーンの要望に応えるべく、アコースティックギターをアンプにつないで音を増幅させる「エレクトリック・アコースティックギター」が誕生しました。アンプにつなぐためのピックアップ(音を拾い電気信号に変換する機械)については、かつてはサウンドホール上につけるものが主流でしたが、現在ではギターに内蔵されているタイプもあります。
参考
このアンプでは、エレキギターよりもジャカジャカとした煌びやかな響きや奥行き感を出すためにチューニングされており、ステレオ・コーラスやリバーブなどのエフェクトにより、自然なアコースティックギターのサウンドを楽しむことができるようになっています。ギター用に加えマイク/LINE用のチャンネルを搭載しているため、ストリートやカフェなどでの弾き語りライブに適したモデルといえるでしょう。
アンプとしての出力は35Wですが、高効率スピーカーを新たに搭載することで60Wクラスの音圧を実現することができたとのことです。
アンプをレコーディング機材に変える「i-CUBE LINK」
今回発表されたCUBEシリーズに搭載された「i-CUBE LINK」は、iOSアプリ「CUBE JAM」と連携して、アンプをオーディオインターフェースとして機能させることができる端子です。見た目は普通の3.5mmイヤホンジャックと変わりませんが、4極となっているこの端子でiOS端末と接続することにより、お気に入りの曲に合わせてセッションやレコーディング、ミックスダウンまで行えるとのこと。曲の再生スピードやピッチを変更させるなど練習の際に嬉しい機能や、中央に定位しているサウンドのカットなどちょっとした録音が可能な機能も搭載されています。
筆者はCUBE Streetを愛用しており、その豊富なエフェクトと忠実なモデリングにはいつもお世話になっています。今回のCUBEシリーズでは、iOS端末を使ってオーディオインターフェース化できる機能が非常に魅力的に感じました。まさに正統進化という印象を受けたため、ぜひとも店に足を運んで触ってみたいものです。
[Roland]
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