ウィルコムは4日、都内にて新製品発表会を開催し、シャープ製のAndroidスマートフォン「AQUOS PHONE es WX04SH」(以下、WX04SH)を発表しました。発売は9月中旬を予定。
WX04SHはウィルコムが推し進めるPHSと3Gのデュアル通信方式に対応したスマートフォンシリーズの1つであり、同時に発表された京セラ製Androidスマートフォン「DIGNO DUAL 2 WX10K」(以下、WX10K)と共に、ウィルコムのスマートフォン戦略の一翼を担う端末となります。
WX04SHの愛称に付けられている「es」という名前には、以前シャープがウィルコムから発売したWindows Mobileスマートフォン「W-ZERO3 [es]」へのオマージュ的な意味合いが込められていると思われ、2010年1月に発売されたWindows Mobileスマートフォン「HYBRID W-ZERO3 WS027SH」以来、約3年半ぶりとなるシャープ製スマートフォンの発売に、両社が並々ならぬ意気込みと思い入れを持っていることがうかがえます。
WX04SHはOSにAndroid 4.1を採用し、チップセットにはクアルコム社製のデュアルコアCPU「MSM8260A Snapdragon 1.5GHz」を搭載。ディスプレイは4インチのフルワイドVGA(854×480ドット)液晶、メインメモリは1GB、内部ストレージは8GBとなっており、性能は非常にベーシックなエントリー端末となっています。
その一方で本体サイズは約120(H)×60(W)×11.9(T)mmと非常にコンパクトになっており、昨今の大型化が進むスマートフォンの中にあって、貴重な小型端末と言えそうです。また本体カラーもレッド、ダークブルー、ターコイズグリーン、ピンク、ホワイト、ブラックの6色がラインナップされており、よりカジュアルに使える端末としてアピールしています。
そのほかの主な機能としては、背面のアウトカメラが約490万画素、前面のインカメラが約30万画素で、共にCMOSセンサーを採用、Wi-FiはIEEE 802.11 b/g/nに対応、Bluetooth 3.0、IPX5/IPX7に対応した防水性能などを有しています。
WX04SHの大きな特徴として、データ通信方式にPHSと3Gの両方式が使えるという点があります。これまでウィルコムが発売してきたAndroidスマートフォンでは、通信方式としてPHSと3Gの両方を採用したデュアル通信端末がラインナップされてきましたが、PHS網を利用したデータ通信はできないようになっており、このWX04SHがAndroidスマートフォンとしては初の両方式によるデータ通信を可能にした端末となります。
PHSのデータ通信方式にはW-OAM 64QAM変調方式が採用されており、最大で400kbpsのデータ通信がおこなえます。一方3Gのデータ通信ではソフトバンク網を利用しており、最大で42Mbpsのデータ通信が可能となっています。両方式を採用することでより多くのエリアをカバーすることができ、データ通信の安定性や継続性を高められるのがポイントです。
料金プランではWX10Kと同様に新たな低価格プラン「ウィルコムプランLite」を選択できるようになっており、月額では基本使用料980円+Web接続料315円+パケット定額料2980円で1GBまで利用できるようになっています。1GBを超える場合は通信速度が128kbpsに制限されますが、その場合はMy WILLCOMにて制限解除を行うことにより、0.1GBごとに315円の従量制として再び速度制限なしに利用できるようになります。
この料金プランのほか、パケット定額料が月額5985円となる「ウィルコムプランD+」も選択可能であり、発売キャンペーンとして新規契約やMNPによる他社からの乗換えで、ウィルコムプランLiteなら6ヶ月間パケット定額料が1980円に、ウィルコムプランD+なら2年間パケット定額料が5460円になる施策もあります。
おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信など国内向けスマートフォンでは一般的な機能も備えつつ、片手で簡単に画面点灯やアプリ起動ができる「クイック起動キー」や、画面内を虫眼鏡で拡大できる「かんたんズーム」を採用するなど、使いやすさにこだわった機能を多数搭載しているのも本機の特徴。エントリー端末だからこそ、使いやすさに重点を置いた工夫が光ります。
WX10Kと同様のPHS+3Gというデュアル通信端末でありながら、WX10Kからさらに一歩進めたPHSデータ通信を可能にしている点など、エントリーモデルとは言え非常に面白い差別化を図っている端末です。ライトメールが利用できない点が既存のウィルコムユーザーには若干残念な点かもしれませんが、ウィルコムの音声通話定額が使えるスマートフォンという点に魅力を感じる新規ユーザーにとっては、検討に値する端末と言えるかもしれません。
商品名 | AQUOS PHONE es WX04SH |
搭載OS | Android 4.1 |
ディスプレイ | 4.0インチ |
解像度 | 854×480ドット |
CPU | クアルコム社製 MSM8260A Snapdragon (デュアルコア/1.5GHz) |
RAM | 1GB |
内蔵ストレージ | 8GB |
外部ストレージ | 対応 |
背面カメラ | 約490万画素CMOSセンサー |
前面カメラ | 約30万画素CMOSセンサー |
対応ネットワーク | 国内方式: PHS方式(1900MHz) W-CDMA方式(900/1500/2100MHz) 海外方式: |
Wi-Fi | IEEE 802.11 b/g/n |
Bluetooth | Bluetooth 3.0 |
連続通話時間 | 測定中 |
連続待受時間 | 測定中 |
おサイフケータイ | 対応 |
ワンセグ | 対応 |
赤外線通信 | 対応 |
防水性能 | IPX5/IPX7 |
その他性能 | ワンセグ、GPS テザリング(PHS利用)など |
サイズ | 120(H)×60(W)×11.9(T)mm |
重さ | 測定中 |
展開色 | レッド、ダークブルー、ターコイズグリーン ピンク、ホワイト、ブラック |
[ウィルコム]
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