米ウォール・ストリート・ジャーナルは28日(現地時間)、計画を良く知る人の話として、台湾HTCが独自モバイルOSを開発中であると報じています。主に中国の消費者をターゲットとしており、中国版ツイッター「Weibo」を統合したものになるとのこと。
HTCの共同創業者兼会長を務めるCher Wang氏に近い人の話によれば、同OSは今年末までにリリースされる計画であるとしています。
なお、同OSが完全に独立したものなのか、Androidベースのものなのかは不明であるとしており、詳細は不明です。ただし、HTCはグーグルのNexusシリーズを製造していたメーカーとしても知られており、グーグルのルールに敵対するような戦略は取らないだろうとも伝えられています。
一方で、Cher Wang氏が中国の政府筋と公式に会合を行ったとも言われており、より地域に即した、中国のモバイルマーケットに即したエコシステムの開発に力を注ごうとしているとのこと。中国科技部は、グーグルを含む西側諸国の企業への依存から脱却したい考えを示しており、今回報道されたOSはその目的を達成する一つの手段であるとの見方があります。
HTCは、2013年第3四半期(7月〜9月)の営業損益が赤字になる見通しで、現在窮地に追い込まれています。同社のスマートフォンはこれまで高価格な先進国向け機種が多く、新興国市場での売り上げは良好ではありませんでした。そんな状況をテコ入れするための一手として、中国市場への特化を選んだということなのかもしれません。
中国のスマートフォン市場と言えば、いわゆる「中華スマホ」の台頭やiPhoneの本格進出が最近話題になっていますが、各社が今注視している市場は共通しているということなのでしょうか。競争が激化することが予想されます。
[ウォール・ストリート・ジャーナル via TNW]
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