THE VERGEと、ニューヨークタイムズ系のハイテクメディアBitsは13日(米国時間)、マイクロソフトによる買収が発表されたノキアが、Android OSを搭載するスマートフォンを開発していたと報じている。マイクロソフトの買収によってこの計画は棚上げされており、Androidを搭載したLumiaシリーズの登場は消滅したとみられる。
ノキアはスマートフォン端末においてWindows Phoneを専門に扱っており、Lumiaシリーズが有名。Windows Phoneにおけるシェアの8割を獲得しており、仮にノキアがAndroid端末に進出した場合、Windows Phone陣営に大打撃を与える可能性があった。
マイクロソフトの計画に精通する情報筋によると、ノキアはいくつかのAndroid搭載スマートフォンを開発しており、すでにプロトタイプが完成していた状況(THE VERGE)。マイクロソフトとの契約が切れる2014年末にはWindows Phone陣営を離脱し、Android陣営に鞍替えする可能性があった(Bits)。なお、Bitsの情報源によると、マイクロソフトはノキア社内に存在するAndroid端末開発プロジェクトの存在を認識していた一方で、買収議論の一部になっていなかったとしている。※注釈:買収を検討する要因になっていなかった
Bitsの取材に対してマイクロソフトの広報担当者はコメントを差し控えた。
またTHE VERGEによると、マイクロソフト社内には「プランB」と呼ばれる独自スマートフォン「Surface Phone」の開発プロジェクトが過去に存在していたとのこと。ノキアがWindows Phoneプラットフォームで成功しなかった場合の最終手段として送り出される予定であった。
過去には幾度も、ノキアにおけるAndroid端末開発と、マイクロソフトのSurface Phone開発が報じられたことがあった。マイクロソフトによるノキア買収によって両方の計画は棚上げされたとみられており、今後、Lumiaブランドを主軸として端末開発を推し進めていくものと推測される。
THE VERGEは本件に関して「Nuclear options(核爆弾の選択肢)」と表現しており、いわゆる最終手段を意味する。仮にノキアがAndroidスマートフォンに鞍替えした場合はマイクロソフトに大打撃を与えた一方、マイクロソフトがSurface Phoneを投入した場合はノキアに大打撃を与えたとみられる。
コメント
コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます