今回レビューをするのは「Google Glass Explorer Edition(XE)」。このメガネ型のデバイスは、SF映画の世界を少しだけ垣間見せてくれる未来型ガジェットだ。
レビューに使用したGoogle Glass XE版は、今年4月に1日間だけ限定販売された際に購入したもの。現在は米国のみで一般販売されており、米国在住者で条件にさえ合致すれば購入できるようになった。日本国内では間もなく発売されるとみられており、技適の通過に加えてオンラインショップの日本語化も完了している。
値段は1,500ドル(約15万3800円)と割高感が強いが、あくまでもエクスプローラー版であり、これまでの開発コストも加味された値段であることは留意しておきたい。
そういったメーカー側の都合をユーザー側が理解してまでも尚、Google Glassの可能性に心奪われ、ウェアラブルデバイスの未来を切り開きたいという “奇特な人物” こそ、Explorer、すなわち、探検家に相応しいのである。
一般ユーザー向けに発売される際には290ドル程度に抑えられるとの情報もあるだけに、こちらの値段がベースになると考えた方が良さそうだ。
Google Glassのオンラインショップは日本語化完了
そもそもの仕組みは?
Android / iPhoneと連携させて使用する
Google Glass自体に3G/4G LTEの通信機能は存在しない。GPSの受信機能すら備わっておらず、搭載されているのはBluetoothとジャイロのみ。
Android / iPhoneにインストールした「MyGlass」というアプリを通じて、Bluetooth通信でスマートフォンとペアリングを行う。1つのアプリには複数台のGoogle Glassを登録することが可能である。
インターネットに接続する際は以下のようなイメージだ。
スマホに接続していない場合はカメラ・動画撮影・音楽再生のみ利用可能
オフライン状態で利用できる機能は、カメラ・動画撮影・音楽再生のみ。地図を見ることも不可能。ただし、サードパーティー製のGlassware(Glass用アプリ)はその限りではない。
音声とタッチの両方で操作できる
意外に勘違いされているが、Google Glassは音声操作だけでなくタッチ操作にも対応している。本体横にある部分がタッチセンサーになっており、「タップ」「下スライド(Backキー扱い)」「左右スワイプ」の3種類を識別可能。
Glassの右横がタッチセンサーになっている
WEBブラウザが搭載されている
Google検索機能が搭載されているが、そのままGlass上でブラウジングすることが可能。例えば「ガジェット速報」で音声検索を行った後に検索結果をタップすれば、Android版Chromeで閲覧した時のようにしっかりと表示される。スクロールは左右スワイプのタッチ操作で行う。リンクのタップも可能だ。
基本的には常用するものではなく、あくまでも補助的なものと考えるのが良さそうだ。そもそもGoogle Glassはグーグル自身が「日常生活を補助して便利にするもの」と位置付けており、凝視して利用することを推奨していない。そのような用途はスマートフォンの役目と言えよう。
専用メガネフレームは後から変えられる
Google Glassの本体部分とメガネフレームは別の構造になっているので、付属するドライバー1本でカンタンにフレーム交換が可能。今年7月には、デザイナーとコラボレーションしたフレームの販売も予定されており、後から好きなフレームに交換することが出来る。
発売が予告されているコラボモデル
付属のドライバーでフレーム差し替えが可能
骨伝導スピーカーを搭載
右側の本体部には「Glass」と書かれたボタンのようなものが存在するが、実はコレが骨伝導スピーカー。屋外でも聞こえるように音量を大きくすると静かな場所では他人にも音が聞こえる大きさになる。
同梱のモノラルイヤホン、または別売ステレオイヤホンを利用可能
音楽を聴く際には骨伝導スピーカーでは心許ないので、同梱のモノラルイヤホンや別売のステレオイヤホンを利用すると良い。いずれもmicroUSB端子に接続するタイプとなる。ランニングなどでの使用に最適そうだ。
本体の色に合わせてイヤホンのカバーも変えられるこだわりよう
視力が悪いユーザーが、度無し版レンズでもGlassの機能だけは利用できるか?
答えはNO。視力が悪い場合は度付きレンズをGoogle Glassのメガネフレームに装着する必要がある。Google Glassに合致した度付きレンズを日本国内で入手するのは現時点では厳しい状況。日本で販売される際には、JiNSなどのメーカーとタイアップしてくれると購入ハードルが下がりそうだ。
ちなみに視力が悪い状態でGoogle Glassを装着してもボヤけた光が見えるだけ。度無し版レンズの場合はコンタクトレンズを着用する必要がある。
本体の色は後から変更できるか?
こちらも、答えはNO。今のところGoogle Glassのリファビッシュプログラムのようなものも存在せず、追加料金を支払って交換するといったプログラムも存在しない。従って、本体部分は最初に選んだ色を使い続ける事になる。現時点で5色展開。周囲からの見た目についての項目で詳しく述べるが、慎重に選びたいところだ。
どうやって起動する?
起動方法は現時点で以下の3つ。
- 「オーケー,グラス」と発音する
- タッチセンサーゾーンをタップする
- Google Glassを装着した状態で30度程度「上を向く」
More Localeで日本語設定するとカタカナ表記になってしまう…
3番目の角度による起動方法であるが、度数は1度単位で細かく設定可能。数字を直接入力するのではなく、自分が「ココだ!」と思う角度まで首を上向きにして確定タップをする。非常に直感的な設定方法だ。
保存した画像データはどうなる?
Google Glassは、基本的にGoogle+と連携することを前提としている。したがって、撮影した画像や動画は自動的にGoogle+上にアップロードされる(OFFにすることも可能)。
もちろん非公開設定も可能で、シェアする相手をGoogle Glass上から選択することも出来る。サークル単位でシェアすることも可能だ。
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最近では、「旅のしおり(ストーリー)」を自動的に作成する機能がGoogle+に追加されたばかり。旅の際中にできる限りGoogle Glassを装着しておき、様々な場所で写真や動画を撮影すれば移動した軌跡と共にそれらが再生される。
本体には16GBの内蔵ストレージ*が用意されているので、オフライン環境で撮影したものも溜め込むことが出来る。USBストレージとしてPCやMacと接続すれば、メディアファイルを直接取り出すことも可能だ。
*システム領域を除いた部分は12GB前後
装着感
身に付けるデバイスだからこそ装着感は大切な要素だ。通常のメガネですら煩わしさを感じることがあるのに、重量が増しているのだから尚更である。
Google Glassの重さはレンズを装着した状態で約50g。度付きレンズを装着した場合はその厚みや素材に応じて更に加算されることになる。構造上、右側(右耳に掛かる方)に本体パーツが集約されており、左右の重さはアンバランスな構造。
机に置くと右側(向かって左)に傾く
装着してみると重さは意外と気にならないもので、いい意味で驚きを感じられることだろう。しかし、公称稼働時間の8時間まるまる装着してみると、さすがに本体側のフレームが当たる右耳の付け根が痛くなる。短期装着では感じないものも、一日通して装着すれば実際にその影響が出てくるといった具合だ。
したがって、Google Glassをお試しで数分間装着したユーザーが述べる「重くないし違和感もない」といった感想は当てにならないと考えたほうが良いだろう。
画面の見え方
公称では『約2.4メートル離れた場所から25インチのディスプレイ画面を見ているのと同じ』とされているが、まさしくそのような見え方をする。画面解像度は640×360ドット。若干の粗さを感じるものの、使用用途的には気にする要素ではない。
サイズ感の適切な表現としては、Google Glassレビューでもお馴染みの、チャレンジングな あすみんさん がおっしゃっていた「右手を斜め上に付き出したときの,その握りこぶしくらいの位置と大きさで見えるような気がしなくもない*」という表現がピッタリだ。
*「Google Glassを使ってみた(追記)」asumism (2014-04-18)
http://asumism.hatenablog.com/entry/2014/04/18/015520
プリズムユニットが視界を邪魔することの無いように作られているので、正面視線よりもやや上に映像が投影される。画面を注視する際は上目遣いになるような形だ。少し離れた場所に宙に浮いている電子ディスプレイが存在する不思議な感覚であり、ちょっとした未来を感じる。
装着感にも関わることであるが、Google Glassの自重で装着位置が下がってきた際にプリズムユニットが視界を邪魔することがある。下がったまま利用すると右目の視界が狭まってしまい危険だ。メガネがズレる原因の一つに「鼻パッドが適切に調整されていない」ことがあるため、鼻パッドの構造を様々な人種向けに変更する必要があるかもしれない。
プリズムを用いて投影しているので、白背景よりも黒い物体や色が濃いものを見た時の方がハッキリ画面を見て取れる。室内であっても、液晶ディスプレイやテレビ、明るい物体を見た際には画面が見難い。肝心の直射日光下における見え方であるが、暗い場所よりは見難いものの実用に耐えうるものであった。実際にGoogle Glassを装着して屋外・室内・自然環境といった様々な場所を歩いてみたが、問題を感じることはなかった。
アクティブシェイド / Credit : Google Glass Fan
なお、通常の透過レンズをサングラス化する「アクティブシェイド」を使えば、屋外でも画面が鮮明に映る。常にサングラスは嫌であるが、利用シーンによってはサングラス化したいというユーザーにはオススメだ。
500万画素カメラの実力は
Google Glassには500万画素のカメラが搭載されている。レンズはF値2.5のもので、焦点距離は2.48mm(いずれもEXIFからの情報)。
Google+にアップロードされた生データ(JPEG)と、Google+上で自動的に補正されたデータを比較するために2枚掲載している。
補正なし
補正あり
こうしてみるとレンズと撮像センサー自体は比較的良好のようにも見える。むしろ、高画質さよりも手軽さを優先した為にJPEG圧縮の部分で破綻している箇所も多く、圧縮設定ができるようになればコア層にはウケが良いかもしれない。とはいえ、その辺りはしっかりと計算して作られていると考えるのが妥当なので、連続撮影時のタイムラグやハードウェアの熱問題、アップロードの手軽さなどを加味した結果であると思われる。
AWB(オートホワイトバランス)は比較的シビアな方で、思ったような色温度で撮影できないことが多々あった。特に、明暗が激しい被写体の場合に狂う傾向にあるが、一般的なシーンでは問題ないであろう。
一方で、最も問題となるのは手ブレかもしれない。シャッターボタンやタップを用いた操作では高確率でブレてしまう。スマホの両手持ち以上にブレやすいので、右目をウィンクすることでレリーズできる「ウィンクシャッター機能」か「音声認識」を利用するのがベストだ。
とはいえ、多少のブレはご愛敬といったところで、それよりも瞬間を切り取る素晴らしさに重きを置いたカメラと考えるのがよさそうだ。例えばトレイルランニングやクライミングなどのハードスポーツ、Google Glass披露時にデモされたパラグライダーなどもその一つだ。
なお、Google Glassを使って社内メンバー内で撮影してみたところ、普通のカメラでは撮ることの出来ないような自然な表情を撮ることが出来た。もちろん、プロのカメラマンは対話や雰囲気を通じて、一眼レフのファインダー越しであっても自然な表情を切り取るのであるが、素人には難しい。Google Glassを使えば「つい身構えてしまう」といったことが無く、撮られることが分かっていても自然な表情になるのかもしれない。
動画は1280×720(720p)のH.264 AAC形式で、標準撮影時間は10秒。撮影開始後数秒すると時間を延長するか否か尋ねられるので、そこでシャッターボタンを押せば15分を超えるような長時間撮影も可能となる。
発熱が影響しているのか比較的ノイズが多いように見受けられる。その上、あくまでも人間の視点に沿ったカメラワークになるので酔いやすい画が撮れてしまう。一般発売される際には光学手ブレ補正程度の機能は最低限欲しいところだ。
機能をもっと詳細に
最も使うのは時計機能
Google Glassを所有しているほぼ全員と勝手に断言してしまって良いほど、時計機能を頻繁に使う。現在時刻がスリープ復帰画面に表示されるので、首を上に30度程度(設定可能)向けるだけで現在時刻を知ることが出来る。首を戻せば自動的にスリープ状態になるので便利なことこの上ない。
ナビ機能はとても便利
公式アプリの中で次に便利なのがナビ機能。最近は「歩きスマホ」が問題となっているが、Google Glassであれば視界をスマホに落とす必要がないので、比較的安全性を保てる。
音声認識精度は流石のGoogle 徒歩/車/公共交通機関/自転車での経路検索に対応
Google Nowに似た通知システム
Google Nowに似たカードのような通知機能がGoogle GlassにおけるUIの核となる。Google Nowが上下にめくるのに対して、Google Glassの場合は左右にスワイプして行く。画面には1つの通知のみが表示される仕組み。地域の天気やカレンダーの予定も表示される。
Glasswareはスマホアプリ上からインストール
サードパーティー製のアプリであるGlasswareはMyGlassアプリから設定する。AndroidとiOSの両方に対応しているので、どちらのユーザーも安心だ。Glasswareのインストールはもちろん、Twitterなどにおけるアクセス認証(OAuth)もスマホ上から行うので煩雑な操作をGlass上で行う必要がない。
タイムライン式UI
タイムラインのようになっており、ホーム画面から右にスワイプして行けば行くほど過去の出来事・操作履歴が表示される。やや伝わりにくいが、タイムライン上には「操作」「通知」「撮影した写真」などが同一階層で表示される。つまり、全ての出来事が1つの時間軸で表現されるのだ。例えば以下のような並びになる。
- 1分前 Gmail受信
- 2分前 写真撮影(撮影した画像が表示される)
- 4分前 ナビ起動
- 5分前 着信
- 10分前 Gmail受信
- 18分前 写真撮影
といった具合に、一つの横軸タイムライン上に起きた出来事・実行した操作が並ぶ。タイムラインは速く・大きくスクロールさせればさせるほど加速する仕組みになっており、昔の出来事も比較的辿りやすいが実用的とは言えない状況だ。
困った点は?
発熱の頻度は高め
まずは「本体の発熱」である。充電しながら使用できないことはもちろんのこと、通常使用においても処理負荷が高いものを行うと「本体を冷やしてください」といったアラートが表示される。本体が熱いまま利用するとパフォーマンスが極めて低下し、操作がままならない。その場合は素直に使用を止めて冷却するしか無いようだ。
MyGlassには本体の画面をミラーリングする「Screancast」機能が存在するが、ミラーリングしている場合は特に発熱しやすいように感じた。この辺りは低発熱のプロセッサが登場するといったことや熱設計で改善できる部分ではあるが、いかんせん地肌に直接装着するデバイスであるために、安易な排熱は低温ヤケドなどに繋がりかねない。ウェアラブルデバイスの難しいところだ。
Qiで充電できればなお良し
単に面倒くさがりであるのかもしれないが、microUSBに毎回刺す機器がまた1つ増えるのが面倒であるし、本体サイズが大きい上にグラス部分があるので丁寧に扱わざるを得ない。そうなるとQiのような充電パットに置くだけで充電できるような機能が欲しくなってしまう。
雨が降ったら使えない 防水非対応
ある意味意外な点ではあるが、Google Glassは防水非対応である。せめて豪雨でも対応できるほどの防水機能に対応して欲しい。本州では6月5日~週末にかけて豪雨が降ったが、そのような状態で使用しようなものならあっというまに壊れてしまうことだろう(※流石に1,500ドルのものを試す勇気は無い)。
従って、装着する際は標準で付いてくる袋型のポーチかハードケースを持ち歩く必要がある。ハードケースの場合は意外にかさばるので邪魔になってしまうのが正直なところだ。
全く気付かれないGoogle Glass
さて、何かと目立つように思えるGoogle Glassであるが、よほどの美男美女でない限り他人は自分のことを見ていないようだ。都内の繁華街や観光地、室内などで装着してみたが気付いた人は片手で数えるほど。
さすがに、閉鎖空間の電車内であれば比較的多くの人に気付かれるが、ピーク時のIKEA立川に行った際には誰一人ともこちらを見る人はいなかった。IKEAのような商品に注目するような場所では当然であるかもしれないが(※IKEAのルール上、個人用途以外の撮影はNGです)。
今回選択したカラーは「ブラック」であるが、5色の中で最も目立たないのがブラックであるように思える。Google Glassを装着していることを存分にアピールしたい人や、むしろファッショナブルアイテムとして利用したい人は赤・青色をオススメしたい。ちなみに、最も人気で無難そうな白色は意外と目立ってしまうようだ。
ちなみに、日本ではGoogle Glassがマスメディアでほとんど紹介されていないので「あれは何?」程度に受け取られている可能性もある。視力補正のサポート器具と思う人々も居るかもしれない。今後、テレビなどでGoogle Glassの露出が増えれば増えるほどGoogle Glass着用の存在感が増すと共に、米国のように “アンチ” 的な動きが生まれるかもしれない。
撮影とマナーは国外でも問題に
ここでGoogle Glassをめぐる問題も触れておきたい。アメリカでは社会に警笛を鳴らす意味合いで、一部のBARが禁止令を出したことがあったが、最近ではパリのマクドナルドで強制退去騒ぎが起こるなどの問題も起きている。
Google Glassが問題になるときに必ず挙がるのが「いつ撮影されているのか分からない」といった事に対する恐怖だ。それ以外は特になんの問題もなく、”変なメガネを付けている人” 程度に収まっているように見受けられる。
撮影時には画面が光る
これは周知する必要があるかと思うが、Google Glassはいつでもコッソリ撮影できるわけではない。Google Glassが写真や動画を撮影する際には必ずディスプレイ(プリズム)が光る。これは昼光下でもハッキリ分かるもので、夜間であれば目からビーム状態だ。
紳士になることが大切
Google Glassを装着しているだけで周囲から目立っていることを踏まえれば、紳士な振る舞いは必須であるといえる。特に先行者版である「Explorer Edition」を装着しているユーザーであれば、Google Glassに対する世論の行方を左右しかねないだけに注意を払うのも義務と言って良いかもしれない(強めな表現)。
当然ながら、例え撮影していなくとも映画館や劇場で外すといったことはもちろん、夜の繁華街などではトラブルに巻き込まれる可能性も否定できないだけに外しておくのが相応しいであろう。
新たな物は常に抵抗されるが、紳士な振る舞いで乗り越えることは可能である。あれだけ嫌われたGoogleストリートビューも、今や日本においては自治体が誘致するほどだ。未曾有の災害となった東日本大震災では、津波の襲来前後を比較できるなどの機能も提供され、タイムマシーン機能は全世界で標準機能となった。これはグーグル日本法人が地道に「新技術の正しい使い方」を社会に示してきたことの努力に他ならない。感動すら覚えるものだ。
ストリートビューカーについてはグーグル社自身の自助努力で振る舞いを統一できるが、Google Glassは “探検者” 自身が気を付けるしかない。チャレンジするのは「ギリギリどこまで行けるのか(NGラインを探る)」ではなく「これを使ってどのように楽しい事をするのか(周りに迷惑をかけず)」という点だ。過度に恐れる必要はないが、文化を創るには時間がかかる。焦って出る杭を潰してしまうよりも、大切に育てたい。
アプリの登場でさらに面白く、未来はここからはじまる?
Google Glassが本領発揮するのは多彩なGlasswareにある。例えば野球観戦アプリであれば、国内試合の一球速報的なものを球場で観戦しながらGoogle Glass上で楽しむことが出来る。スコアや球速、次の打者などの情報が分かれば観戦がより一層楽しくなるだろう。その他にもゴルフ、ジョギング、テニスなど様々なスポーツで活用の用途がありそうだ。
従来のGoogle製品はノイマン型コンピューターの世界に閉じこもったサービス・デバイスが多かったように思える。一方、今回出てきたGoogle Glassはリアルな世界とコンピューターを融合させ、現実世界を拡張するものだ。
これこそがウェアラブルデバイスのポテンシャルであり、通知機能をメインとした腕時計型デバイスはウェアラブルデバイスの “おもちゃ版” でしか無いと言っても過言ではない。
現実世界(リアル)を便利にするために、コンピューターがどのように補助して行くか。Google Glassの挑戦はまだ始まったばかりである。大いに期待したい。
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