今度は、Tegra K1が一矢報いる形となりました。
つい先日、「iPad Air 2」に搭載される「A8Xプロセッサ」が、GFXBench 3.0上において米NVIDIA製SoC「Tegra K1」のスコアを上回ったという情報をお伝えしたばかりですが(過去記事)、早くもそれを覆すようなベンチマークスコアが新たに公開されました。
両SoCの「総合スコア」(拡大クリック推奨)
海外メディアWCCFTechが伝えたところによると、GFXBenchと同様に有名なベンチマークソフトである「Futuremarks」のwebサイト上に、新たにiPad Air 2のスコアが登録されているのが発見された、とのこと。百聞は一見に如かず。上記の画像が、今回発見されたベンチマークのスコアになります。
今回発見されたベンチマーク結果によると、Tegra K1を搭載した「NVIDIA Shied Tablet」のスコアは「30,759」であるのに対し、iPad Air 2のスコアは「21,604」。
しかしながら、このスコアはあくまでCPU性能とGPU性能を足した「総合スコア」となるため、GPU性能だけを測定したスコアは以下に確認することができます。
「Tegra K1」のベンチマークスコア(拡大クリック推奨)
「A8X」のベンチマークスコア(拡大クリック推奨)
「グラフィック性能」の項目に注目すると、Tegra K1とA8Xのスコアはそれぞれ「36,109」と「31,396」に。また、特に興味深いのは「物理演算性能」の項目です。後者のスコアが「10,337」であるのに対し、前者はほぼダブルスコアとなる「20,338」を記録。
今回のベンチマーク結果の逆転劇の裏に潜む原因として、GFXBenchが「192個」も搭載されたTegra K1のGPUコアを十全に活用できるような最適化が、不十分だった ”可能性” をWCCFTechは指摘しています。
その為、その点に最適化が施されているFuturmarksにおいては、グラフィック性能、GPGPU性能ともに極めて優秀なスコアを叩き出したのではないかと思われます。
あくまでベンチマークは「指標」の一つに過ぎず、SoCを搭載する端末側のソフトウェア面でのチューニングやその他のパーツの性能も、実際のパフォーマンスに大きく影響を与えることは、まぎれもない事実です。
しかしながら、Tegra K1がA8Xに一歩も引けを取らないどころか、少なくとも一つのベンチマークにおいては凌駕していることもまた事実であるように思われます。
ともあれ、Tegra K1への最終的な性能評価は、64-bit「Tegra K1 “Denver”」を搭載した「Nexus 9」の登場を待つ必要がありそうです。
[WCCFTech]
コメント
コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます