MacRumorsは13日(現地時間)、先日の基調講演で実施された「Face ID」機能の実演デモは、“失敗” ではなく単なる “準備ミス” であったことを伝えています。
基調講演での実演デモの様子
「iPhone X」が発表された今月12日の基調講演において、米アップル幹部のクレイグ・フェデリギ氏が、世界中の注目が一身に注がれる中でFace ID機能の実演デモを行いましたが、結果はまさかの「失敗」。
不幸中の幸いとして、用意されていた予備機で再びデモを行ったところ、今度は無事に認証に成功したものの、実演デモで演じた失態が原因となり、同社の株価が急落する事態にまで発展しました。
MacRumorsによると、先日の失敗は、Face IDが何かしらの機能的な不具合を起こしたせいではなく、1回目の実演デモに使用されたiPhone Xが、既に “ロックアウト状態” にあったせいとのこと。
iOSにおいては、端末のロック解除を特定の回数より多く失敗してしまうと、一時的に緊急電話以外の操作を受け付けないロックアウト状態に陥ってしまいます。
実演デモの映像を見ると、1回目の認証に失敗した後に表示された画面は、このロックアウト状態の時に要求されるパスコードの入力画面であることが分かります。
「フェデリギ氏が登壇する前に、同氏以外の人物がデモ機でFace IDの認証に失敗して既に端末がロックアウトされていたにもかかわらず、それに気づかぬまま実演デモに臨んでしまった」というのが、事の真相であるようです。
なお、アップルから公開された “真相” は非常にもっともらしいものではありますが、それが真実であるかは定かではなく、華々しく飾られるはずであったFace IDのデビューは、不安の残る船出となってしまいました。
フェデリギ氏以外のスタッフがその端末で既に失敗していたとしても、発表会の動画を見るとスリープボタンを二回押してパスコード入力画面が表示される前にフェデリギ氏が一度顔認証に失敗している様にも見えます。
顔認証の成功率が低いとすると少し残念です。